遺産分割協議について
遺産分割に関する良くあるご相談
- 親戚の話し合いがまとまらず、誰の言っていることが正しいのかわからない
- 同じ不動産なのに、人によって評価が違う
- 遺産に都心の土地が含まれ、誰もがそれを狙っている
遺産分割協議に関して弁護士へ依頼するメリット
相続の話し合いでは、得てして理よりも感情が表出し、親族間ならではの難しさというものが存在します。また、相続人の調査や遺産の評価には、客観的な正確さが求められるでしょう。決して一人だけで背負い込もうと思わず、第三者の立場で判断が可能な専門家の知見をご活用ください。
遺産分割協議の目的について
話し合いの最終的なゴールは、「遺産分割協議書」の作成と、相続人全員から署名・なつ印を集めることです。合意内容を形にしておく効果が望めるほか、凍結された口座の解凍や登記変更などの場面で提出を求められる可能性があります。
遺産分割調停・審判による分割について
協議が前に進まない場合、通常、家裁の調停・審判手続きを利用することになります。ただし、裁判所から出された結論(審判や判決)には、確定すれば、どのような内容でも従う義務が生じます。また、不動産などが競売にかけられると、本来の価値より低く処分されるかもしれません。親戚づきあいにくさびを打ち込まないためにも、できるだけ話し合いを優先されてはいかがでしょうか。弁護士がそのためのお手伝いをいたします。
当所にて遺産分割を行ったケース①
ご相談内容
遺産の多くが不動産で、現金がほとんどのこされていませんでした。相続人全員が将来価値のある土地を要望し、お金による調整ができません。どう進めれば良いでしょうか。
無料相談でのアドバイス
不動産は法定相続分に従った共有による分割をする場合もありますが、特定の相続人が不動産を取得して、他の相続人が代償金を受け取るという方法もあります。誰かが細かなところで折れるしかないと思われます。皆さんのご要望や使用意図などをヒアリングした上で、デリケートに解決していきましょう。
正式依頼の結果
ある程度の時間を要しましたが、最終的には、最大公約数的な解決を図りました。
ここがポイント
「1円たりとも引かない」という対決姿勢が濃厚になると、合理的な解決が難しくなってしまいます。そうなる前に、係争費用などに余計なお金使うよりは「引いた方が有利」であることをご説明し、丁寧に着地点を模索していく姿勢が求められます。
当所にて遺産分割を行ったケース②
ご相談内容
相続が開始されましたが、特に問題はなく、法律通りに遺産分割を行うことになりました。そこで、亡父の取引口座に対し「自分の法定相続分だけ預金を下ろしたい」と頼んだものの、応じてくれませんでした。葬儀費用を見込んでいたのですが、どうすれば良いでしょうか。
無料相談でのアドバイス
金融機関は、ほかの相続人と問題が起きるのを嫌がり、相続人単独では、預金の一部払い戻しに協力してくれない場合があります。ただし、裁判所の判決命令があれば別です。形式的ではありますが、金融機関を相手に訴訟を起こすことで解決できるでしょう。
正式依頼の結果
預金の一部返還を求める訴訟を提起し、判決を取得した上、支払いを得ることができました。
ここがポイント
現金なら「単純な割り算で解決できる」と思われがちですが、実は、口座の凍結という問題が内在します。「遺産分割協議書」などを提出し、係争可能性のないことを示せれば、一部払い戻しに応じてもらえるでしょう。